「キュッ!キュッ!」
これは鳴声である。
田舎に住んでるため田んぼが広がる田園風景。そんな風景の中、毎年この時期に草が多く茂ってるような広い場所でこの鳴声を聞く。
声の主はキジと呼ばれる結構きれいな鳥である。
人によっては「クエッ!クエっ!」だったり、「ケーン!ケーン!」などと聞こえるようだ。
私は断然「キュッ!キュッ!」派。
「キュッ!キュッ!」という言葉だけみると、なんかお皿洗いのCMのキュッ、キュッ、を想像してしまいそうだが、実際は全然違う。
どうかすると、お皿洗い洗剤キュキュットを買いに行かなくちゃっ!ってなるかもしれないが、そこはお気を付け願いたい。
先日、車で湿地帯のような田舎道を走っていると、この御方が前方から突然現れ颯爽と横切って行かれるではないか。
この御方は元々飛ぶ事が出来ないため警戒心が非常に強く、めったに人前には現れないらしい。
そんなキジさんが私の前に現れ横切って行かれた、これはどういう事だろうか?
キジといえばあの桃太郎が鬼ヶ島に連れて行った仲間の一人。
・・・となると、誰かを引き連れて鬼退治に行けというキジさんからのスピリチュアル的メッセージなのかもしれない。
そしてこの前「街中に猿が現れました!」、とテレビ報道がなされていた。
これらの事を踏まえ、古畑・・否、ばば畑任三郎的に考えを巡らせて近所を散歩をしてると、同じく散歩中の近所の老犬フラッフィが、ぶーたれた顔でぽてぽてと前方から歩いてくるではないか。
これでキジ、サル、犬と出会ったことには違いない。
さらには、一時放送が終了していた「鬼滅の刃」という鬼退治をするテレビアニメが新シリーズとして放送が開始された。
ばば畑は考えを巡らせ再び推理してみた。
桃太郎の話しとは出会う順番が違うが、やはりこれはいよいよ鬼退治なのかもしれないと・・・。
しかし鬼と言っても現時代に存在するのか?
鬼のような人間は確かにいるかもしれないが、そうだからと言ってこれをやたらめったに攻撃するわけにはいかない。
だいいち、キジ、サル、犬、と本当に仲間として引き連れ、ダメなアベンジャーズみたいな感じで現代に参上したとあらば、間違いなくただの危ない人だ。
鬼・・・鬼・・・鬼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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節分はとっくに終わってるわけだし・・・・、鬼・・・鬼・・・鬼・・・・・・・
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・・・、「鬼殺し」とかいう酒があるが、まさかあれをお酒があまり飲めない私に飲めという事なのではないか?
再び一休さんになりかけたその時、ばば畑は一つの答えにたどり着いた。
自分の中の弱い気持ち、怖い怖いと何もしないでいるその気持ちこそが「鬼」と化してるんじゃないのか?
それならまずそれを払拭し、且つ鬼退治するくらいの意気込みでこの世間に立ち向かえ、という事なんじゃないかと。
キジさん、テレビのおサルさん、フラッフィ、メッセージありがとう。
おじさん、少しがんばれそうな気がしてきた!