「ええい!ひかえい、ひかえぇい、ひかえよぉ~ろ~!」
「この紋所が目に入らぬか!」
「こちらにおわすお方はどなたと心得る?先の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞっ!」
「一同、頭が高い、ひかえよぉ~ろ~!」
!!
「は、ははぁーー!」
一同土下座。
まったく、水戸の印籠はすごい効果だ。悪党どもが見ただけで土下座してしまうものな。
三年ぶりにガリガリ君アイスを買ったら、なんとどうした事かあの「当たり」がでたではないか!
素直にラッキーと喜んでおこうか。
しかし問題発生。
この当たり棒、どうしたものか・・。
普通に店に持って行って一本無料で貰えばいいじゃないか、って?
ところがそれはそうはイカの金太郎飴。
そんな簡単にはいかんのでござる。
以前、とある御仁が私と同じように当たりがでて、とある店に交換しに行ったとさ。するとそこの店主が言うなり、「これは当店では対応しかねます」と言ってその当たり棒をつっぱね、その御仁を一刀両断したそうな・・。
なんとも不思議な話ではないか、そんならその商品を置いておくなと言いたい。
その店はコストコのようなメガストアではないが、それなりに大きい店であることは確かだ。
「小規模店舗のおやじみたいなことを言いよってからに、こざかしい!なんてケチ臭い店員だ」。などとその御仁はぼやいておられた。
その事を知った私は、もし自分が当たり棒申請をしてそのような対応をとられ一刀両断されたらと思うと、怖くて怖くてこの当たり棒を見ながら悩んでる今日ここ最近。
そして私は思った。
これはある意味、恋の告白に似てるのではないかと・・?
告白する時自分はこうなのだろうか?
ええい、そんな事はどうだっていいんだ、とにかく今はこの当たり棒を引き換えに行く勇気が必要なんだ。
そこでだ!
印籠は持ってないが、正真正銘の当たり棒はあるわけだ。
この当たり棒を印籠に見立てかかげ、水戸黄門のコスプレをしてその店に挑むわけだ。
この当たり棒が目に入らぬか!ってな具合にね・・。
黄門様は自分がやるとして、あとは助さん角さんというところか。
いや、その前にそのコスプレをする勇気はあるのかい!