「おぉ~い、原始人がきたぞぉぉ!」
「店長!原始人が来ました!!」
「来たか!よし、みんな打ち合わせ通りに頼む!」
「了解!!」
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───数日前────
「はい、今日はですね、原始人が来た時の対処法について話し合いたいと思います。」
「近年、どこのお店も基本的にスマホ決済、電子マネーが主流になってるが、彼らはそれらを持たず、持っていたとしても使いかたが分からないため、何が何でも現金決済で済まそうとしてくる」
「もし彼らが注文、声などをかけてこようものならまずこう言っておく」
「少々おまちくださぁぁ~い」
「これで放っておけば大概の原始人は追い払えると思いますので・・」
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8月×日、私は久しぶりに最寄りのマクドナルドに赴いた。
勝手知ったる店内に入ると、?何かがおかしい、前回来た時と少し違う気が・・。
そういえば一か月くらい前、店舗を改装するとかしたとか言ってたな、このことだったのか。
そんな事はさして関係ないとカウンターへ注文をしに行く。
??これまたおかしい・・
注文カウンターはあるのに注文を受ける人がいないではないか。
カウンターの後ろは仕切りが無く広々とした厨房があり、そこでは7~8人くらいいてポテトを揚げたり、ドライブスルーの注文を受けたり、品物を用意したりする人たちがあわただしく働いていた。
これは一体どうすればいいんだ?私は思った。
カウンターからその人たちに声をかけてみた。
「すみませーん、ちゅうもんを・・」
店員、こちらを軽く振り返り、人形の様な無表情で、
「少々おまちくださぁぁ~い!」
何事も無かったかのように作業を再開する。
・・いや、待とう。別にそんな急いでないし・・。
5分経過。
後から客がやって来る。カウンター前で待つ。
すると作業中の店員がすぐにやってきて、
「ご注文ありがとうございます、番号が○○になるのでお待ちください」、と番号札をその客に渡す。
なんだと?後からやって来たのにいつ注文をしたんだ?どうやって受けてもらえたんだ?
訳が分からないまま呆然と待つ私。
およそ一分後。
「番号○○の方、お待たせいたしました、ありがとうございました。」
後から来た客は一言も発さず金も払わず、無言のまま無表情のまま、品物を受け取り去っていった。
なんだあれは?
これでは水戸黄門の歌にある♪あ~とから来~たのに、追い越され~・・じゃないか!
少し腹が立ってきた。
さらに数分待つ。
そこへ二階から降りてきた店員に注文をしたいと声を再びかける。
(この店舗は一階と二階に店内で食べる場所がある)
店員「少々おまちくださぁぁ~い」
それはもうええっちゅうねん!少々じゃないほど待っとるっちゅうねん!
何時になったら注文が出来るっちゅうねん!
次から次へと客が来て同じように注文が成立し、品物を受け取り去っていく。
これは一体どないしたことやっちゅうねん、何でワシだけ注文を聞いてくれへんねや!
・・若干怒り沸点が沸騰し始めた私は、ふと入り口付近に目を向けるとローソンやファミマに置いてあるマルチコピー機のような機械が4台設置してあるのに気が付いた。
あれはなんだ?
あんなの前回来たときはなかったぞ。
まさか、あれで注文をしろって事なのか?
・・と、新客が再び現れ、当たり前のようにその機械で注文を入力し始める。
その機械で注文をすまし、当たり前のようにスマホをその機械にかざして決済を済ませ、カウンターへ向かい無言で数秒待って品物を受け取り去っていく。
私より後から来たのに・・。
「助さん、角さん。もういいでしょう!」
黄門様の言葉が頭に響く。
私は機械の前に立った。
しかし果たして本当にこれで注文をしていいのか確信が持てない・・。
そこでまたカウンターに行き店員に聞いた方が良いのではと思い、少し離れた厨房にいる人に声をかけてみる。
帰って来た言葉は、
「少々おまちくださぁぁ~い」
・・・・・・。
もういい、やるしかない・・。
意を決して機械での注文を試みる。
四苦八苦の末、画面の入力は何とかやった。
けれどこれで注文が通ったかどうかが分からない。
機械下にある受け口にトイレットペーパーの切れ端の様な紙が少しだけのぞいている。
何だこれはと引っ張ってみると、控えめない薄ーい印字の番号が印刷してある。
ああ、これで注文がとおったのね、じゃあ後はカウンターで待つとしよう。
カウンター前で再び待つ。
待つ、待つ、じっと待つ・・。
全然呼ばれもしない・・。なんで?
待ち受け掲示板があるのに気が付く。
自分の番号が全是表示されてない。これは注文が通ってないのではないのか?
返ってくる言葉は分ってるけど、それでも聞いてみる。
やっぱり
「少々おまちくださぁぁ~い」
・・・それしか言えないのか!
マクドナルドじゃなくて、マテドナルドに名前変えたらええわ!
後からやって来る客の注文はどんどん掲示板に表示され、全員品物を受け取り去っていく。
こうなったらと、店員が客に品物を渡してる間にわたしは喰い気味な感じで
「注文したんだけどこれで通ってますか?」と控えめな感じで薄く印字されたの注文レシート?を見せた。
店員はそれを見て「ダジョブデツヨ、注モンデキテルヨ。千、ヨンヒャク、八ジュ円デツネ」
、と外国人の女性がやっとそう答えてくれた。

それで待ち受け掲示板にようやく私の番号が表示された。
私はそれで思った。
私の番号が掲示板に表示されなかったのは、私が現金払いだからなんじゃないのか、と。
そうじゃない人は機械で注文してその機械でスマホ、電子決済を済ませてしまう。
要は決済が済まないと注文が掲示板に反映されないという事だ。
現金払いの私はいくら機械で注文をしようが、結局カウンターで人間を介さないと注文が通らない・・。
これでは意味がない・・。
分からない人は私のようにずっと待つ羽目になる。
こんな事なら、最初からカウンターにセルフレジを置いておいて、セブンイレブンみたいに自分で現金決済した方が良いのでは?と思ってしまった。
という事で原始人、現代で原始時代より不便をこうむる、でした。


