コオロギパウダーという食用コオロギを粉末にした食用加工品があるらしい。
実際に商品化してるかどうか知らないが、これを使った食品コロッケの試食がどこかの高校で任意同意した生徒だけが試食したようだ。
味は違和感なくおいしいコロッケだったという。
問題はその生徒の親が生徒にそんなものを食べさせるとはどういう事だ、とクレームを入れたという事。
まあ、コオロギと聞くと確かに嫌悪感は感じる。
だって虫だもの。だって昆虫だもの。黒光りしてゴキブリみたいだもの。秋に鳴く虫だもの。
それをパウダーにして食べ物に混ぜる?混ぜていいの?食べていいの?えぇ~?っとなるでしょう。
しかし、これは日本の食糧事情の事を考え少しでも代わりのものがあればと、研究者がまじめに考え作り出されたものに違いないと思う。
でもコオロギって・・・
いやいや、考えてごらんなさい。
例えば、イクラの卵だったらどうでしょうか?
あー、おいしいですよね、と日本人なら大抵の人は好んで受け入れられる食べ物のはず。
ところがこれをイクラではなくカエルの卵だとしたら??
それがこの度、食用になりましたよ…と。
嫌悪感を抱きますか?
だって色こそ違うけど、見た目はほぼ同じじゃないですか?
これを味付けして殺菌とかすれば、もしかしたらイクラの代用品になるかもと思いませんか?
将来この世界でイクラの卵が獲れなくなったとしたら、食用のカエルの卵が代用される可能性もないとは言い切れないじゃないですか?
コオロギパウダーもそれと同じで、要はそれに対するイメージ、認識の問題だと思うんです。
今の日本はコオロギは食べ物ではなくて虫だという認識。これは自分もそうだが、この国に生まれたときからそうであり、今の所この認識は変わってはいない。
しかしこれからは違うと。そんなことは言ってられないと、時代の先駆者はそう捉えてるわけですな。
クレームを入れた親御さんの気持ちも分からないではないが、もう少し意識を変えて見守っていてほしかった。ちゃんと許可を得て審査合格した物を提供してるわけだし。
そうしないと、せっかく商品化に近い発明品が、日本が少しでも良くなるかもしれないということで研究を進めていた商品が、世間様のただの嫌悪感というイメージだけでクレームを入れられ、進めていた研究がボツになってしまう事もある。
実に勿体ない・・・。
沈没経済日本。これからは嫌悪感を抱いていた物も受け入れていかないといけないのではないでしょうか。